大阪センター2024公開講座

公開講座
夜の「ユースセンター」に集う若者の現状

「孤立する子ども・若者とつながり、支えるには~」
     をテーマに公開講座を開催(終了しました)

9月24日(火)、大阪センターにて公開講座「現代人(イマジン)~今に学ぶ」を会場とオンラインの併用形式で開催し、36名が参加しました。講師は認定NPO法人D×P(ディーピー)理事長の今井紀明氏で、D×Pは不登校や経済的困窮、虐待など、さまざまな困難に直面する若年層の支援活動を行う団体です。

講演では、不登校や虐待、小中校生に関する自殺者数などの統計データを用いながら、10代の若者たちが直面している現状について詳述されました。D×Pが提供するオンライン相談「ユキサキチャット」についても紹介があり、LINEを活用して、不登校や生活困窮などの悩みを持つ若者たちと直接つながり、生活支援を行っている様子が説明されました。

さらに、「グリ下」と呼ばれる大阪ミナミの道頓堀グリコ看板下にテントを設置し、20歳前後の若者にお菓子や飲み物を無料で配布しながら、「つながりの場」を提供する活動も紹介されました。この「つながりの場」には平均で約40人の若者が集まり、スタッフが何気ない会話を通じて多様な相談に応じています。

また、道頓堀近くに開設した「ユースセンター」では、親からの虐待や経済的搾取、家出などで行き場を失った若者に「安心して過ごせる第三の居場所」を提供しています。この50坪規模のスペースでは、家族問題や性被害に関する相談対応、行政や医療機関への同行支援など具体的なサポートが展開されています。

質疑応答では「現代社会の問題において宗教が果たす役割」についての質問があり、今井氏は「NPO活動には宗教的な概念が背景にある」と述べ、宗教法人が地域コミュニティづくりや支援活動において果たす役割の重要性を強調しました。D×Pの活動はまだ歴史が浅いものの、宗教的コミュニティの力を活かすことで広範な影響力を持つことができると語りました。

今井氏の講演は、若者のためのセーフティネットの必要性や、「つながりの場」をつくる意義を訴えるものであり、参加者に深い感銘を与え、支援の輪を広げるための一歩を示しました。

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